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「【2025〜2026】食品表示制度の主要改正まとめ|施行日・経過措置・実務チェックリスト」

食品表示法・食品表示基準の改訂ポイントを解説するアイキャッチ画像

2025〜2026年 食品表示制度の主要改正についての解説

2025年から2026年にかけて、日本の食品表示制度は大規模な転換期を迎えています。食品表示基準の改正、アレルゲン表示の拡大、個別品目ごとの表示ルールの見直し、機能性表示食品制度の改正など、多岐にわたる制度変更が段階的に進行しており、食品メーカー、小売業者、外食産業など幅広い事業者に影響を及ぼすことが考えられます。

2025〜2026年の食品表示制度改正:まず押さえる7つのポイント

  • 2025/3/28:期限表示ガイドライン改正(期限設定の根拠整理が重要)
  • 2025/3/28:栄養強化目的添加物の表示見直し(添加物表示の差分が出やすい)
  • 2025年:栄養成分表示の参照情報(基準値)更新に伴う運用見直し
  • 2025/4〜:個別品目ルール見直し(対象品目は表示要件の差分確認)
  • 2026/4〜:調理冷凍食品など個別品目ルールの追加見直し
  • 2026予定:アレルゲン表示の見直し(原材料・交差接触管理と表示対応)
  • 2026見込み:包装前面栄養表示(FOPNL)の検討(将来的な対応準備)

以下では、主要な改正項目について、その背景と実務上のポイントをご紹介いたします。


1. 栄養強化目的の添加物の表示義務化(2025年3月28日施行)

2025年の食品表示基準改正の中でも特に重要なのが、栄養強化目的で使用される添加物の表示免除規定の廃止です。従来、ビタミン類、ミネラル類、アミノ酸類など、栄養強化を目的とした添加物は、食品の品質向上や栄養補給を目的とする性質から、表示を省略できる特例が認められていました。しかし、消費者の「何が入っているかを知りたい」というニーズの高まりや、透明性の確保を求める国際的な潮流を受け、免除規定が削除されることとなりました。これにより、栄養機能食品、サプリメント、乳児用食品、栄養調整食品など、栄養強化成分を多用するカテゴリーでは、パッケージ表示の全面的な見直しが必要となります。従来は表示不要だった微量成分も含め、すべての添加物を表示する必要が生じるため、表示スペースの確保やデザイン変更が大きな課題となってきます。
経過措置は2030年3月31日までと長めに設定されていますが、商品点数の多い企業ほど早期対応が求められることになります。


2. 栄養素等表示基準値の改正(2025年版)

「日本人の食事摂取基準(2025年版)」の公表に伴い、食品表示基準における「栄養素等表示基準値」も更新された。これは、栄養成分表示における「1日当たりの基準値(%表示)」の根拠となる数値であり、栄養機能食品の基準値にも影響します。

今回の改正では、エネルギー、たんぱく質、脂質、炭水化物、ビタミン類、ミネラル類などの基準値が最新の栄養学的知見に基づいて見直されました。これにより、栄養成分表示の%値が変動する可能性があり、特に栄養機能食品では表示内容の再計算が必要となってまいります。経過措置は2028年3月31日までとされていますが、旧基準値と新基準値が混在する期間が発生するため、企業は表示管理のルールを明確化し、誤表示を防ぐ体制整備が求められます。


3. 個別品目ごとの表示ルールの大規模見直し(2025〜2026年)

食品表示基準の別表第3・4・5・19・20・22に規定される「個別品目ごとの表示ルール」は、食品の種類ごとに必要な表示項目を定める重要な規定です。2025〜2026年にかけて、この個別ルールが42品目を対象に段階的に見直されることとなりました。

● 2025年4月施行(20品目)

みそ、ジャム、パン類など、加工食品の中でも基礎的な20品目が対象となり、表示項目の整理や定義の明確化が行われました。

  • ・横断ルール(共通ルール)に寄せる
  • ・本当に個別性が必要なものだけ残す
  • ・国際整合性・食品ロス削減の観点も反映

● 2026年4月施行(調理冷凍食品)

調理冷凍食品は、製造工程や保存条件が多様であるため、独自の見直しが行われました。特に、加熱調理の必要性や調理方法の表示がより明確化される見込みとなっています。特に調理冷凍食品は、製造・流通が特殊であるため、加熱の必要性や調理方法の表示など、消費者への注意喚起が引き続き重点項目とされています。

● 2026年予定(22品目+旧食品衛生法由来の規定)

しょうゆ、食酢、清涼飲料水など22品目に加え、旧食品衛生法に由来する個別ルールも整理される予定です。


4. アレルゲン表示の拡大(2023〜2026年)

アレルゲン表示は、消費者の安全確保に直結する重要な制度であり、近年は木の実類を中心に見直しが進んでいます。

● 過去の改正

  • 2023年:くるみが義務表示へ追加
  • 2024年:マカダミアナッツが推奨品目に追加

● 2026年予定の改正

  • カシューナッツが義務表示へ移行
  • ピスタチオが推奨品目へ追加

木の実類は交差汚染のリスクが高く、誤食事故も多いため、表示の厳格化が進んでいます。事業者は原材料調達から製造ライン管理まで、アレルゲン管理体制の強化が求められることとなります。


5. 食品期限表示ガイドラインの改正(2025年3月28日施行)

食品ロス削減の観点から、消費期限・賞味期限の設定方法が科学的根拠に基づいて見直されました。特に、安全係数の設定方法が明確化され、微生物学的データや保存条件に基づく客観的な評価が求められるようになりました。背景としては旧ガイドラインが約20年前の考え方がベースであり、安全係数設定が保守的で、食品の期限が短めになりがちであったため食品ロス削減の政府目標(施策パッケージ)を受け、「安全を確保しつつ、より合理的な期限設定」に見直すことが求められることとなりました。


6. 機能性表示食品制度の改正(2024年~2025年)

機能性表示食品制度は、消費者に科学的根拠に基づく機能性情報を提供するための制度ですが、2024年から2025年にかけて大幅な見直しが行われることとなりました。

●2024年8月改正:定義・要件・表示方法の見直し

2024年8月の改正では、定義・要件・表示事項・表示方法・様式など、制度の基盤部分が総点検・整理されています。

●2025年10月改正:表示禁止事項・強調表示要件の一部緩和

2025年10月の改正は、機能性表示食品の「言ってはいけないこと」リスト(表示禁止事項)と、機能の“強調表示”の要件の一部緩和がポイントです。


7. 包装前面栄養表示(FOPNL)の検討(2026年ガイドライン公表予定)

2025年7月 日本版包装前面栄養表示(FOPNL)のガイドライン案を、消費者庁が公表しました。消費者が栄養価を直感的に理解できるよう、欧州のNutri-Score(ニュートリスコア)などを参考にした日本版FOPNLの導入が検討されています。2026年にガイドラインが公表される見込みであり、将来的には任意または一部義務化の可能性があります。


■ まとめ

2025〜2026年は、食品表示制度が大きく変わる「制度改革期」であり、特に以下の3点は事業者への影響が大きいと考えております。

  1. 栄養強化添加物の表示義務化
  2. 個別品目ごとの表示ルールの大規模改正
  3. アレルゲン表示の義務化拡大(カシューナッツなど)

これらは商品パッケージ、販促物、品質保証体制に直接影響するため、早期の情報収集と社内体制の整備がいまから進めていかなければならない課題であると言えるでしょう。

2025〜2026年の食品表示制度改正は、複数テーマが段階的に進むため、製品ごとに影響範囲と期限を整理することが重要です。
まずは施行日・経過措置の確認と、対象品目の洗い出しから着手してください。
判断に迷う場合は、改訂前の段階での事前チェックをおすすめします。

表示改訂(作成・確認)で迷ったら、ご相談ください。
表示案のレビュー/修正前チェックも対応します。
▶ お問い合わせ:https://seita-fsc.com/contact/

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